あまりこのブログでは書いてないが筆者は英語がチョットデキル 1のだが、いろんな人が勉強法についていろんなことを好き勝手書いているので、自分のノウハウも書いてみたら需要があるのかと思って書いてみる。通訳とか英語を専門にしているわけではないのでその筋の人の足下にも及ばないが、個人的には理系人間こそ英語が必須だと思っているので、そのためのサバイバル術として記したい。
とはいっても体系的ではないのと、人によってどれが合うかというのは違うと思うので一例として参考にしてもらえたら幸いである
1. 文法基礎
基本は高校時代にひたすらやった長文読解が今になっても生きているので、面白みがないが普通に受験勉強する感じかと。ただし、学校の教材だけではなく外国メディアのニュースや、コンピュータサイエンス系だったらプログラミング関係のドキュメントを原文で読むというのも良いと思う。ただ、どこの文法がどこにどう使われているか細かく分析する、という苦行はどこかのタイミングで一度通る必要がある
- BBC News https://www.bbc.com/news
- NHK World News https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/news/
2. 語彙
1をやりながら出てきた単語の語源を調べて関連語をセットでまとめて覚える。
といっても人生で単語帳を作ったことはない。大前提としてたまに誤解している人がいることもあるが、日本語の単語と英語の単語が必ず一対一に対応するわけではなく、同じ意味の部分もあれば、他の意味もちょっとだけ含まれていたりするので、単語帳のように単語同士を結びつけること自体があまりセンスが良くない、と思う。(全射でも単射でもない)
3. リスニング
筆者が高校生の頃(2008-2010)は限られた音源しかなかったが(それでも結構あった)、今は大分豊富。当時はBBCのNewsPodというのをよく聞いていた。なお、下記をやると自動的にイギリス英語の耳になる。アメリカ英語は放っておいても慣れるのでこのくらいでちょうど良い。
- BBC World Service Global News
- BBC World Service Newshour
- ハリーポッターとロードオブザリングを字幕で見まくる
- Amazon Prime VideoでTopGearとGrandTourを見まくる
ちなみにBBC World Serviceは外国向けなのでちょっとだけ遅めではっきり読まれる。ので、ネイティブスピードは上記のBBC Radio 4(…だったと思うが)のNewsPodで聞いていた。今だとBBC Newscastになったっぽい (最近聞いてないのがバレる)
4. ライティング
1-3まではある程度できたとして、周囲を見ていると読めても書けない人が非常に多い。ここでは美しい文学的表現とかではなく、意味を正確にかつ簡潔に伝える表現(academic writing)をメインで書くことにする。
僭越ながら英文添削を頼まれたときに、うーんと思ってしまうパターンはいくつかあるが、語彙のところでも書いた通り、日本語をそっくりそのまま英語に書き直そう(翻訳ではなく、どちらかというと転写?する様な感じ)として極めて読みにくいことが多い。
例えば、Wikipediaでお任せ記事で出た芸術家マネの記事で、
海軍兵学校の入学試験に2回失敗すると、父も諦め、芸術家の道を歩むことを許した
Wikipedia
とあるが、あまり上手くない人の英訳は大体こんな感じだったりする
He failed entrance exams to the naval academy twice, and his father gave up, and he allowed him to walk on an artist path.
ライティングというと、aとtheとか三単現が…とよく言われるが、正直それ以前の問題であろう。英訳する時、特にacademic writingで重要なのは、実は日本語から英語に訳すことよりも、元の日本語を訳しやすい日本語に直すところだったりする。要は、英語よりむしろ日本語能力の方が必要だったりする。上の例だと、まず、以下の様なことをまず考える
- 「…失敗すると、父も…」とあるが、細かく言うと「彼(マネ)が失敗した後は、父も」という意味だと分かる。とすると、andとかで適当に繋ぐのではなく、”after”という単語を使うのがよさそうというのが自ずと見えてくる。
- 「父も諦め、…許した」とあるが、別に英語でも2つに分けなければならないわけではない。言いたいことは、「受験に2回失敗した後は、父親も芸術家の道に進む(という希望に屈して、その進路とる)ことを許した」ということを言いたいのだと分かる。となると、諦めるといより、仕方なく認める、屈する、といった意味にしたいということになる。
- 「芸術家の道を歩む」とあるが、実際に歩くわけではない。平たい言葉で言えば芸術家になる夢を追う、という意味のはずなので、(his) wish to become an artistとズバッとそのまま言えば良い。文学作品なら別だが、言いたいことを伝えるだけなので、比喩表現を使う必要は全くない。(そういう意味では確かに英語にもwalkに比喩表現の意味はあるが…)
とすると、英語に訳しやすい日本語になおすとこうなる。
海兵学校の入学試験に2回失敗した後は、彼の父親も彼が芸術家になる夢を追うことを(仕方なく)認めた
これを訳すとこうなる
After failing entrance exams to the naval academy twice, his father gave in to his wishes to become an artist.
ちなみに英語版Wikipediaでは
After he twice failed the examination to join the Navy,[8] his father relented to his wishes to pursue an art education.
Wikipedia
とあるので、多少の単語の選定に差があるにせよ、まずまずいい線だと言えると思う。”relented to”とそのものズバリの単語を使っているのはさすがネイティブといったところである。(中の人はその単語が出てこなかったのでgive inとした)
(まとまっていない)まとめ
- 日本語と英語を一対一対応させる無駄な努力をしない
- 何なら文の数を変えたり順番を変えたりもする
- 長文読解で文の構造を分析する
- 語源から単語の意味を理解する
- リスニングは逆に質より量
- ライティング(英訳)は量もさることながら、日本語の言い換えこそが本質
- ただし、どの言い換え表現が英訳しやすい/自然かの判断はリーディングやリスニングのインプット量に依存する
- 最近だとTOEICは会社入社時に無対策初見で950くらいだったはず(TOEICはいらないと思っている人間なので、端数は覚えていない)。英検準1級取得@高校2年 (さすがに1級は単語マニアックすぎてやめた、ということにしておく) ↩︎